正体不明車2 検証結果
ブランド:不明(中国製)
車種:フェラーリ・カルマFF308ビトゥルボ




オリジナル・デザインではない、驚くべきその出自!

■70年代後半のグループ5マシンを意識した架空車ではないかという見解が大勢を占める中、衝撃的な情報。なんと、はろーさんが同じスタイルのモデルを所有されているとのこと。
■驚くなかれ、伊ポリスティルのフェラーリ308!? すかさず、かと@裏ふじさんがコレクターブックにある画像を提供して下さり、同モデルの名称(フェラーリ308GT B4)とスタイルを確認できました。
■正体不明車2のオリジナルは、伊ポリスティルの、我が国ではほとんど知られていない80年代ラリーシリーズ、RNナンバーの一台でした。
■I3Rさんのご解説によると、ポリスティルRNナンバーそっくり(苦笑)の中国製ミニカーが存在し、このモデルは、その中国製RNを簡略化したようなものであるとのこと。つまり、
  伊ポリスティルRN(オリジナル、1st世代)
  →中国製RN(2nd世代、内装あり)
  →中国製RN改(3rd世代、内装なし、ハデなタンポ印刷)
という流れをくんだモデルであるというわけです。
■伊ポリスティルRNは発売当時も今もなかなか入手が困難なレア物として一定の評価があり、中国製RNは一時期駄菓子屋あたりで売られていたという報告があります。しかし、中国製RN改にいたっては情報らしい情報がまったくありません。(→参考
■以上より、とりあえず、このモデルをフェラーリ308GT B4と確定しますが、少なからず謎が残りました。そもそも、「308GT B4」とはいったいどういう素性のマシンなのでしょうか? 

■実車については、ジョルジュ・Rさんより大変貴重な情報をいただきました。
■正確には「フェラーリ308GT B4」ではなく「フェラーリ・カルマFF308ビトゥルボ」……1980年のWEC世界選手権用に、カルロ・ファセッティが308をもとに作ったツインターボ(ビトゥルボ)マシンなのだそうです。ネットで検索してみましたら、カルマFFというのはコンストラクター名を指しているようです。これだけインパクトのある外観を持ったマシン(おまけにフェラーリベース)がほとんど知られていないところをみると、その戦績は推して知るべきでしょうか。
■それにしても……一度は捨てられかけた粗悪な中国製ミニカーが、その驚くべき出自を示し、モデルとなったきわめてマイナーなレーシングマシンを掘り起こすことになるとは。小スケールの世界はひたすら深いですね〜。

かと@裏ふじさん、ぽいうさん、はろーさん、I3Rさん、ジョルジュ・Rさん、どうもありがとうございました。



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