第5回  珠玉のフレンチブルー



 モータースポーツの歴史をひもとけば、フランスと言えば、最初のグランプリが開催されたことで知られるだけでなく、かの国のメーカーやプライベーターがどれだけ様々なカテゴリーに挑み、そして栄冠をつかんできたか、枚挙にいとまがありません。
 ところが市販車をみると、フランス産の純粋なスポーツタイプは意外に多くありません。古くはブガッティから最近のヴェンチュリーまで、「山の手線ゲーム」をしたら、あっさりと終わってしまうほどの種類しかないでしょう。むしろ、セダンや2ボックスカーなどをベースにしたホットモデルのほうが目につくぐらいです。
 さて、フランス産スポーツカーを一台選ぶとすれば、今回のお題であるアルピーヌA110を真っ先に上げる方が相当いらっしゃると思います。
 A110の後継車、「エヴァンゲリオン」に登場して一躍有名になったA310も悪くはないのですが、いかにもフランス車っぽい個性的なエクステリアの印象が強すぎ、人によって好みがわかれるところです。
 A110にしてもA310にしても、小スケールモデルとしては、そう多くの種類は作られていません。トミカやマジョレット版が存在するため比較的手に入りやすいA310に比べ、A110はとりわけお目にかかれないシロモノと言ってよいでしょう。
 結局、“珠玉のフレンチブルー”アルピーヌA110の小スケールモデルは、母国フランスではつくられませんでした。そのかわり、ヨーロッパでは某国のブランドがリリースしています。
さて、その某国とは?
そして、このモデルのブランドは?

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